担当しているトレーナー達が、訓練や日常の中で気づいたことを綴っていきます。
わたくしが塾に入った当時(1988.10)のカリキュラム(初級コ-ス)について現在と比べてみます。
<当時> <現在>
期間: 10月開講~翌年9月 4月開講~同年7月
時間数: 84時間+α(合宿) 28時間
受講料: 約33万円(合宿費別途) 8万4千円
訓練日は現在と同じく週末の土曜日中心で、月一回は中津先生によるものでした。7月末に一泊二日の合宿があり実質的な訓練が終了、1ヶ月余りの夏休みを経て9月初旬に再集合、一年間のまとめ(総括)をして長いコ-スの完結です。中級進級希望者は、塾長のOKがでれば総括のあと受講申込をして、10月からの新たな一年間に備えます。
一見してお分かりのように、時間数だけでも当時は現在の3倍をかけていました。カリキュラムの内容でみると、当時の初級はアルファベットの発音からはじめて課題文(詩)まででした。ところが現在は、詩は初級の途中過程でしかなく、スピ-チの課題文(DICTATOR)にまで進みます。以前のカリキュラムでは、二年目の中級半ばまでに行った内容を、現在では初級全28時間の中でやり切るのです。
嘗ての未来塾の訓練は、時間的ペースとしては、いわば大河の流れのようにゆっくりとしたものでした。只、受講生にとっては、中身は相当きつく、毎回必死についていく感じでしたが。事実、わたくしのときも、初級の開講時には30名を越す受講生がいましたが、翌年9月の総括時には半分近くに減っていたと思います。
11年前の1999年4月から現在の自主運営方式に変わり、カリキュラムは冒頭に示した4ヶ月の短期となりました。第一のねらいは、受講生が訓練の全体像を短期間でつかめるようにしたことです。初級を終えると、未来塾で目指すスピ-チ音とは何か、ほぼ見えてくるはずです。また、英語に必要とされる論理思考についても同様で、日本人の弱点がわかるでしょう。
塾の自主運営を担当するわたくしたちトレーナー兼スタッフは、各自職業をもち、商業的な利潤獲得を目指していません。コースの短期化で、さらにコストを抑え、その分受講料を低めに設定し、参加しやすくしました。
コースの短期化によるマイナス面は確かにあります。時間的な制約のため、たとえば音作りなども速成になります。しっかりと身に付く前に次々と進むので、定着度がどうしても落ちます。いかにして音の定着度を高めるかが課題です。一つの解決方法として、わたくしたちが受講生へお勧めしているのが、初級に続けて中級コースを受講されることです。すなわち初級と中級合わせて8ヶ月60時間ほど連続して参加し、予習と復習を含めて集中的に訓練することで、一気にご自分のからだへ音を定着させるというものです。
<ナガちゃん>