今やりたいこと

投稿日:2012年11月27日

前回のわたくしのブログで、「今やろうとしていること」として、企業研修の件について述べました。今回は、公立小学校での英語導入と推進の動きに対して、未来塾の訓練が積極的に貢献できる道はないかについて述べたいと思います。

現在、公立小学校の現場において、具体的にどのように英語の授業が行われているか、概ねうまくいっているのか、それとも少なからず問題や混乱が起きているのか詳しくは知りません。只、想像に難くないのは、音声面に関しては、各教師にとってご苦労が多いのではないかということです。殆ど再教育がないまま実施段階に入り、結局のところ、ネイティブの指導助手(ALT)頼りにならざるを得ないのが実情ではないでしょうか。

どうしても手前味噌になってしまうのは避けられず、その点大変恐縮ではありますが、もしすべての小学校教師がせめて当塾の初級コースを受講されることができれば、音声面ではかなりのメリットがあるのではと密かに思っています。メリットは大きくいって三つあります。一つは、各教師が英語音について、A,B,Cといったアルファベットの基本にまで立ち返って、どのように音声をつくるかを学べますので、自信をもって英語の授業に当たれます。

二つ目のメリットは、こどもたちがALTや教材を通してきちんとした英語音を耳に残しているのに、日本人教師が日本語英語、すなわちカタカナ音を使ってマイナスの効果を及ぼすような事態が避けられます。これは少し酷な言い方になるかもしれませんが、頻繁にみられる事象ではないかと推測します。

三つ目のメリットとしては、初級コースを通して英語が基本的に要求するロジックと強い主張マインドもある程度学べますので、この点もしっかり踏まえてこどもたちに授業を行うことができます。

問題は如何にして時間を割いて、そのような研修の場を設定できるかです。毎週最低一回90分程度、期間としては3~4か月、一クラス20人程度の参加者による集団訓練で、上に述べたごく初歩の段階から簡単なスピーチ段階までの力を養うことは可能と考えます。まずは参加者の高い動機と覚悟が必要ですが、英語授業導入の成果をあげる一つの方法として、真剣に検討を進めていかれればと願うところです。

ナガちゃん

「腹の立ったこと」を発表して

投稿日:2012年11月13日

腹の立ったことを人に聞いてもらうことってありますか?
私は友人や家族、職場の同僚に、愚痴も含めて聞いてもらうことがあります。
「腹が立ったの、分かる、分かる」
なんて共感の言葉を言ってもらえると、スーと気持ちが楽になります。
 
未来塾中級コースのディベート導入訓練では、「腹の立ったこと」というテーマで、日本語による3分間スピーチを行います。「怒りの体験の説明を通して、自分を出す、主張する」ということをレッスンのねらいにしています。
 
もう20年位前になりますが、私は、職場の上司の無責任な態度を題材に「私の腹の立ったこと」を発表しました。それは、それまでの私の人生の中で一番腹が立った出来事でした。発表しながらもムラムラと怒りがこみ上げてきましたが、なんとか冷静さを保ち、わかってもらえたのではないかと思いながら発表を終えました。
 
すぐに出されたコメントは次のようなものでした。
「腹を立てている様子は感じられたが、上司の問題点をいろいろと述べているだけで、何に対して怒っているのかよく分からない。」
 
私は愕然としました。
「こんなに腹を立てているのに、何故分からないの?」
と、ショックを感じ、しまいにはコメント自体に腹を立てていました。
 
しかし、自宅に帰って頭を冷やし、録音テープで他の人達の発表やそれらに対するコメントを聞き返し、さらに自分の発表を聞いてみると、出されたコメントが的外れではなく、まさに指摘の通りだと思い知らされました。
 
ディベート導入訓練では、事前に次のような留意点が示されます。
・ 何故腹が立ったのか、何に対して腹が立ったのか、明確にすること
・ 聞き手(自分を知らない人、職場の人や家族ではない)の共感を得るように意識する
 
これらの留意点を説明され、自分では分かっているつもりでした。ところが、私の発表は言葉できちんと何に腹が立ったのか説明しておらず、家族や友人、つまり身内が分かる程度の情報しか入れていなかったのです。これでは他人の共感を得ることはできません。
 
「腹の立ったこと」を発表して、私は異文化とはどういうものであるかを少し知ることができました。
 

オサリン