鏡が曇るTH

投稿日:2011年7月9日

英語の子音は、通常私たち日本人が想像できない程の息の量と強さを伴います。
中津先生によると、その中でも群を抜くのがTHとのこと。今回のブログのタイトルは、その程度を表すものです。すなわち、未来塾の発音訓練では口形等のチェックのために鏡を使いますが、TH音の練習の際は、その鏡が唾液で真っ白く曇り見えなくなる程だというものです。
 
THがそれほど強い子音とは思われていない方もたくさんいらっしゃるでしょう。そう言うわたくしもその一人でした。そもそも中学校でTHの発音をどのように習われましたか。わたくしの場合、はっきり覚えていませんが、頭のどこかに舌先を上下の歯の間に挟んで出すものとの概念がありました。ところが実際には、挟んで出す程度では全く足りないことを入塾後思い知らされました。
 
さてTHの作り方ですが、舌先を上の歯に押し当て、強く鋭い息を舌先と上歯の間を通過させて発します。舌先のざらざらした部分を上の歯でそぎ落とす感じで行う強い摩擦音です。think, thick, this, thatなど、このTH音で始まる単語は少なくありません。THをしっかり作れるとその単語の語感がでてきます。
例えばthinkの場合、TH部分を多少ゆっくり発することで、「(自分の頭で)よく考えた結果は….」といったニュアンスを表せます。
 
最後に、よく使われるTHの練習方法をご紹介します。それは、ご自分の前に口元全体を映し出せる鏡を用意します。そして、日本語のサ行(サシスセソ)を、Sではなく、THで作ります。舌先を上の歯にこすりつけ、こすり上げながら、口の外へ向かって出し「THa」とやる。同様に「THi」を、続けて「THu」、次に「THe」、最後に「THo」。この間、舌は出しっぱなしで、中に引っ込めません。ここまで来て、舌が疲れ、目の前の鏡が唾で相当汚れるようであれば、貴方のTH音作りは有効であり、本物と言えましょう。

<ナガちゃん>