未来塾が対面レッスンにこだわる理由

投稿日:2023年3月24日

1月、3月に久しぶりに体験レッスンを開催しました。初めての試みなどもあり、正直結果に多少の不安がありました。けれども、終わってみたら参加者された方々の熱心な取り組みもあり、短時間にも関わらず、期待以上の成果を得られました。(*)以前とは異なり、対面で本コースを開くことが困難になっているので、その時々の社会状況を見ながら、よりよい未来塾の発音訓練の在り方について今後も考えながら進めていきたいと考えています。

コロナ禍の中、一時はオンラインでのレッスンを模索したこともあり、実際に一度オンラインで体験レッスンをしたのですが、特に初心者の方に対して未来塾の手法をお伝えするには無理があると判断しました。一つには、未来塾の発音習得方法の大きな柱である「増幅法」を十分にお伝えすることができないことです。ITの発達により、オンラインで様々なことが可能になり便利になりましたが、発音訓練のトレーナーの実感として、オンラインではご参加者の「息」を正確にとらえることができなかったのです。「増幅法」では、通じるのに必要な英語音の200%の強さで訓練をするのですが、何が200%かというと、まず「息」です。そして「声」と「口形」です。では、どれくらい息を出せばいいのか、というのは、初心者の方にとってわかりにくいことです。レッスンでは、トレーニー(訓練を受けてくださる方々)が出した息、声、またその時の口形に対して、「現状」と「助言」をトレーナーがコメントという形でお伝えし、それを参考にトレーニーが練習を重ねていって習得する、という過程が欠かせません。これがオンラインでは十分に行うことができない、ということがわかりました。

英語音習得にあたって、もう一つ大切にしているのが集団訓練ということです。これは、トレーニーにとっては、ご自身だけでなくトレーナーや他のトレーニーの音をしっかり聞いて、ご自身の音つくりの情報として利用していただきます。また、トレーナーにとっても、日頃日本語文化の中にどっぷりつかっているので、訓練では、単に独りよがりに「講義」をするのではなく、複数のトレーナーがいることで「客観的な」視点でレッスンが行われているかということを常に意識しているということです。これも、オンラインのレッスンでは十分にできないことがわかりました。

私たち未来塾のトレーナーが、特に初心者の方々にはオンラインでのレッスンをしない、と決めた理由の大きな点2つを述べましたが、この点を譲歩してしまっては、未来塾の訓練の存在意義がありません。基本は変えることなく、社会の状況に柔軟に対応しながら可能性を探っていきたいと考えています。

(*)第1回、第2回の体験レッスンにご参加くださった方が体験記を漫画で表現してくださいました。とても味のある絵とストーリーで、レッスンの雰囲気がよく伝わってきます。ぜひご覧になってください。

「中津燎子の英語未来塾」(体験レッスン)へ行ってきましたレポート:
https://note.com/eigo_hatsuon_s/n/n3c756d3264ab

イノモン