「チェンジ」で変革は起こせない

投稿日:2010年7月6日

参院選が近づいてきました。選挙と言えば、国は違いますが、二年前のあのオバマ旋風を未だ憶えていますか。テレビの画面を通して、私たち日本人の視聴者も”Change”とか”Yes, we can.”といった言葉をよく耳にしました。

 

changeはカタカナで表記するとチェンジとなりますが、音声上はこの両者間にかなり隔たりがあると言わざるをえません。特に冒頭のchの部分ですが、changeではかなり強い息を伴った子音が要求されます。この冒頭の子音が足りないと、change(変革)の実現に自信がないものと聴衆には受け取られてしまう可能性大です。

 

chの発音ですが、カタカナの「チ」に比べ何倍も強い息の量で出します。また、その際重要なことは、作るのは子音のみで、母音は一切無しという点です。このchの破裂が出来てから初めて次のaの母音に繋げます。chで生じた激しいエネルギ-を利用して、一気にa→n→geへと至ります。音はあくまで下げます。

 

未来塾のテキストには、カタカナになりやすい単語が27グループ108個まとめて掲載されています。その中にchで始まるグループもあり、4つの単語が載っています。child, church, chair, cheeseです。changeはありませんが、この4つの単語の発音訓練を通して、chの強い子音が出せれば、勿論changeに応用が利きます。

 

さて、先の米大統領選挙期間中に連呼された感じのchange、オバマ大統領の就任演説で何回使われているかカウントしてみました。意外に少なく2回でした。その代わりChで始まる他の言葉を見つけました。challenge, chance, choice (chosen)。いずれの単語もchの鋭い破裂が欠かせません。その鋭い破裂があって初めて、演説内容の実現に向けて(話者の)強い意志や覚悟を聴衆に対して示せるのです。

<ナガちゃん>