異文化対応訓練の仕上げ、中級コースの自作文(紹介文)

投稿日:2010年10月14日

みなさんの英語学習目的は各人それぞれ異なると思いますが、一つの典型的なケースは次のようなものではないでしょうか。
「相手に通じる発音で、自分の言いたいことを誤解なく伝えたい」
これはまさしく中級コース終了時点で、各受講生が到達して欲しい(とトレーナー側が願っている)具体的なレベルなのです。
 
中級コース最後の5コマ(12時間程)で、受講生は英語による自作文(紹介文とも呼ばれます)に挑戦します。自宅等で準備に費やす時間を入れると、少なくとも30時間位かけて取り組む訓練になります。
 
自作文(紹介文)は、各受講生が書き下ろしたオリジナル作品で、テーマは「わたしの大好きなもの」もしくは「わたしの大嫌いなもの」の紹介です。例えば、「わたしは猫が大好き」、「わたしはゴキブリが大嫌い」、「わたしはバスケットボールの試合を見るのがとても好きだ」等。好みの作曲家や画家の特定の作品をあげる人もいます。
 
原稿の長さの目安は、字数で300~400 words位、発表時間で3~4分程度です。
作成に当たっての主な指針や注意点は次の通りです。
・テーマを明確にして、一貫させる。
・中学3年生程度の単語を使う。難解な単語を避ける。
・関係代名詞を避ける。
 
大切なのは主張が明確であり、聞き手がなるほどと合点がいく説明や証拠が示されていることです。もう一つ忘れてならないことは、発表が口頭で行われ、しかも聞き手は原稿を一切もたずに発表者の音声だけを頼りに内容を理解するという点です。聞いてわかりやすい単語を使うよう勧める所以です。
 
この自作文作りの道は、実は未だ進化の過程にあり確立していません。トレーナーと受講生双方が、試行錯誤で進む共同作業なのです。でもそれだからこそ、作品ができあがり、受講生の方がそれなりの発表をされたとき、わたくしたちトレーナーの喜びは、受講生ご本人にまさるとも劣らず大きいのです。中級をやり切ってよかったね、と思わず声をかけたくなる瞬間の訪れでもあります。

<ナガちゃん>