担当しているトレーナー達が、訓練や日常の中で気づいたことを綴っていきます。
アルファベット26文字の音の作り方から始めて、4か月後には課題文のスピーチである“Dictator” を人前で披露できるまでに仕上げることが、現在の初級コースの大目標です。そして、次の中級コース4か月で、もう一つの課題文である“I Have A Dream” 等の練習を通して更に音声を磨き、音の定着を目指します。問題は、8か月かけて培った自身の英語音を、その後如何にしてキープするかです。
ここでいきなり話は飛びますが、わたくしは歯医者さんに年2回ほど定期点検に行きます。虫歯はありますが、痛くなって行くのではなく、主に汚れ具合を見てもらい歯石を落とすのが目的です。その際必ず歯磨き指導を受けます。一生自前の歯で食事できるか否かは、歯磨きの仕方一つにかかっていると歯医者さんは言います。歯磨き指導を毎回受けていても、暫く立つとやり方が甘くなり、半年もするとかなり歯が汚れ、歯石がたまる傾向があります。
英語の発音についても、前述の歯の定期検診と同様のチェック、すなわちブラッシュアップの機会が必要であり、自己流にならないためには音の専門家のアドバイスや指導が欠かせないと言えるのではないでしょうか。ご自分で訓練のテープを聞き返し音の分析を行うことは、聞き分け力をつけ、また音のキープに役立つに違いありませんが、それだけでは足りません。
未来塾では昨年度よりスポット訓練なる機会を設けました。かつて初級・中級コースに参加され、途中脱落することなく終了された方々を対象に、ご自分が
欲するレッスン(だけに)参加できるシステムです。この主目的は、音に関して言えば、ブラッシュアップに他なりません。昨年はお一人利用されました。そして今年度は、昨年度の受講生(男性)一名が、連続的にこのスポット訓練を利用されています。
1999年に自主運営になってから、既に100名ほどの方が受講され、そのうち半数以上の方が中級コースを終了され当塾のOB/OGになっています。お一人でも多くの方が、訓練成果としての自らの英語音をブラッシュアップできるよう、今後も更なる働きかけを行っていき、できるだけ個別のニーズにも応えていきたいと念じています。