担当しているトレーナー達が、訓練や日常の中で気づいたことを綴っていきます。
英語の基本的な発音も直下型です。そのように未来塾では訓練します。
但し、ここで言う「直下型」とは地震と同じ意味ではありません。音を「真下に下げる」意味で、いわば象徴的に使っています。
例えばアルファベットの二番バッタ-である “B”。上下の両唇を強く破裂させて作った音を、息を利用して一気に下げます。一気に下げながら後半部分を作ります。イメ-ジとしては、超高速エレベーターで真下に急降下する感じです。
また、レッスンでは、通常、逆三角形をイメージ図として用います。
単語になっても同じ要領です。未来塾のテキストにはカタカナになりやすい単語を108個選んで練習しますが、その最初の単語はPARKです。Pで破裂(子音だけで、母音は一切入りません)、一気に下げながらA+R+Kと連結させていきます。音の上ではPの真下にAが来て、その真下にR、その真下にKが来る感じです。
文章は通常いくつかの単語から構成されます。ここでも上述の要領で訓練します。例を取ります。未来塾で使用しているスピーチ訓練のテキスト、チャップリンの「独裁者」の出だしの部分です。
We all want to help one another. Human beings are like that.
We で始まり、一気にanotherまで落とします。流石に文の場合には直下型というわけにいきませんが、勢いやイメ-ジとしては、同じです。 anotherまで繋げたら、次にthatまで、文と文の切れ目無く音を連結させながら下げます。なぜか。理由は、それによって初めてWeから始まる文の内容が聞き手に伝わるからです。意味の上から、この二つの文は切り離せません。但し、息切れを起こさないために、anotherとHumanの間で軽く息継ぎをするといいでしょう。すなわち、anotherのあとのピリオドをカンマとみなして、素早く息を吸うわけです。
「音を下げる」、これは直下型か否かは別として、スピ-チで要求される言い切りの仕方を身につけていく訓練過程でもあります。
<ナガちゃん>