担当しているトレーナー達が、訓練や日常の中で気づいたことを綴っていきます。
新年あけましておめでとうございます。今年の元旦の計は何か立てられましたでしょうか。今年こそ英語の発音を磨きたいとお思いの方もいらっしゃるかもしれません。また、何らかの形で留学や海外での仕事を計画されているかもしれません。私どもも引き続き、日本人が異文化の壁を乗り越えて、意思疎通を図るに必要なスキルを身につけていただける様、訓練プログラムを提供して参ります。
今年も昨年同様に2月と3月にそれぞれ一回ずつ体験レッスンを実施します。申込方法等はこのHP上に記載されています。ご関心がお有りになれば、お気軽にお申し込みの上ご参加ください。お待ち申し上げます。
さて前置きが長くなりました。まず今回のテ-マについてですが、新年早々少し物騒な響きのある「バッサリ切り捨てる」対象は、スピーチの草稿です。推敲した原稿を読み上げると5分かかるが、発表に許される持ち時間が3分といった場合に必要となるのが、この「切り捨ての勇気」であるとわたくしは思います。
ある夏の未来塾合宿でのわたくし自身の体験を述べます。既にトレーナーの見習いになっていましたが、久しぶりに自分の訓練として、ブックレポートと称するレッスンで発表する準備をしました。これは、かつて初級段階で行われたもので、ごく簡単に言いますと、本を自分で選び、教室で塾長を含めた聴衆に対して、本の内容を概要と所感に分けて、口頭で紹介するものでした。日本語で行います。いかにも簡単に聞こえるかもしれませんが、やってみると大変で、発表者の3人に2人は不合格となるのが常でした。
さてわたくしの草稿ですが、持ち時間5分に対して、実際に測ってみると7分以上かかりました。はじめはそのまま強行突破することも考えましたが思い直し、変わりにパラグラフ単位で2つほどバッサリ削除し、その上で少し補って本番に臨みました。結果ですが、パーフェクトではないものの、そこそこの出来であったと記憶しています。時間は5分で納まりました。その時の実感は「やってみれば何とかなるものである。バッサリやるのも一つの手だな」でした。
闇雲に削れば済むとは言いません。いつでも通用するやり方でないかもしれません。でも、自分の書いたものに執着する傾向は誰にでもあるのではないでしょうか。前回も触れましたが、今中級生が取り組んでいるのは自作文作りで、日本語の原稿を基に英語に直していく段階です。標題の「バッサリ切り捨てる勇気を持つ」ことは、草稿内容をさらに詰めていく手段として意外と有効であり、是非試してみるべきであると信じて疑いません。