担当しているトレーナー達が、訓練や日常の中で気づいたことを綴っていきます。
わたくしたちの訓練用テキストに、単語を集中的に取り扱う数頁があります。 最初に出てくるのは、p で始まる単語4個です。その中にpigがあります。言わずもがなとは思いますが、i は短母音で発音します。
この i をもし日本語の「イ」で発音するとどうなるか。pigが持つ本来の音が全く伝わらず、間延びしたものになります。文章の中にpigが使われている場合には、リズムが崩れ、文全体が締まりのないものになるでしょう。
未来塾の訓練では、i に限らず、短母音は息で、ほとんど息だけで作るように指導します。腹筋を使って、吸い込んだ息を軽い咳をするような感じで出します。言葉ではうまく表現できずもどかしいのですが、息を出した瞬間、その息を腹筋で支える感じともいえます。
pigの作り方を、この短母音の所を含めて、もう少し細かく見てみます。上下の唇を合わせてプレッシャーをかけ、p の破裂を作ります。次に、iを上記要領で瞬間的に息で出し、g の子音に繋げます。p で始まり、g に向かって音を落とします。あたかも、中間にi が存在しないかの如くに、あっという間にp からg に繋げます。
テキストには、p で始まる単語が掲載されている同じ頁にvで始まる単語も載っています。こちらも4個あり、その最後はvisitです。これら二つの i はやはり短母音ですが、作り方はpigの時と同じです。一旦要領を掴めば、二つでも、三つでも恐れるに値しません。v、s、t と次々に子音を作る、その間を息の i で二回取り持てばいいだけです。
次の単語はいずれも訓練で使いますが、全て短母音を含んでいます。興味のある方は、試しに、是非発音してみてください。
sit、fish、milk、zipper、sun、come、book、foot、pot、dog
短母音をある程度マスターできると、その人の英語発音技量は飛躍的に向上したと言えるはずです。