野獣の唸り、W音

投稿日:2011年2月10日

Wの音と野獣の唸りを比べるなど、入塾前は想像もしませんでした。ここで言う「Wの音」とは、もちろんWが単語の中で使われたときの音(「原音」と未来塾では呼びます)です。たとえば、Woman, Winter, Welcome等々です。カタカナの「ウ」ではこのW音は絶対表せません。ひょっとして理解してもらえる場合もあるかもしれませんが、無理と考えるべきです。
 
そこで登場するのが、野獣の唸り声です。Wの原音の作り方は、口の中に空気を貯めて両頬をふくらまし、唇を含め全体を緊張させます。そして堅く閉じた両唇の一点から、口中の息を一気に出します。コツは決して緊張を緩ませず、口形も崩さないことです。この一気に出された息が作る音、それが正に野獣の唸りに聞こえるのです。
 
わたくしはこのWの原音作りが苦手で、初級が始まって数ヶ月経過しても、四苦八苦の状態でした。どんなきっかけでできたのか、思い出せません。憶えているのは、トレーナーがなかなかOKのコメントを出してくれなかったという事実です。自分でもどうしたらいいか、きっかけが見つけられませんでした。
 
ところが驚く勿れ、最近の初級生は短時間でできてしまうのです。余り苦労しているように見えません。わたくしが初級生のときは10ヶ月間のコースでしたが、現在は4ヶ月で時間数も圧倒的に少ないのに。いずれにせよ、トレーナーである今の自分にとって、受講生がWの原音をつくれるのは嬉しく有り難いことです。訓練を先へ進められますので。
 
Wの原音ができると、初級の最終発表の課題文「独裁者」のスピーチがやりやすくなります。W音が頻繁に出てくるからです。まず冒頭ですが、”We all want to help one another.”で始まります。 この後もWeを主語とする文が、よくでてきます。それに、Worldが8回、Withが8回、Willが9回、などです。野獣の唸りに似たWの原音、これができると貴方の英語表現の幅がグーンと広がること、請け合いです。
 

<ナガちゃん>