担当しているトレーナー達が、訓練や日常の中で気づいたことを綴っていきます。
以前は「総括」と呼んでいました。初級と中級の各コース終了時に行うもので、1999年に自主運営になってからは、分かりやすく「訓練成果のまとめ」と呼んでいます。
わたくしは1988年10月に入塾。翌年7月末の合宿(一泊二日)まで約10ヶ月間、月3~4回週末に訓練を受け、夏休みを経て9月初めに総括を行い、初級を終了しました。
総括のやり方は、今の「訓練成果のまとめ」と同様、一人3分の口頭発表でした。網羅すべき主な事項は次の3つで、これも現在まで受け継がれています。
(1)受講目的は何であったか。
(2)達成できたこととできなかったこと、その理由は何か。直面した困難点とそれにどう対処したか、その結果は。
(3)これからどうするか。
わたくしは初級と中級の各終了時に行った総括について、具体的な内容は憶えていませんが、総括についての肯定的な感情が自分の中に残っています。おそらく自分の人生のある時期に、あることをやり遂げたという実感がそうさせるのだと思います。また、総括が単なる反省ではないことにも関連しているでしょう。
総括の内容ですが、(1)と(2)で、受講者は自分の体験を一つの事実として提示します。具体的な証拠をつけ、客観的に成果を述べる必要があります。出来なかったことも同様です。(3)についても、単なる希望や願望では不足で、自分の将来計画とはいえ、聞き手が納得できる中身が求められます。
訓練成果の如何を問わず総括(まとめ)は可能ですが、肯定的な感情と共に自分の中に残すには、あるところまでやり切ることが前提条件となるでしょう。初心貫徹、自らの動機を大切に、継続的に訓練を積み重ね、少しでも多くの受講生の方に、自らが納得できる総括(まとめ)を行う喜びを味わって欲しいと思います。