担当しているトレーナー達が、訓練や日常の中で気づいたことを綴っていきます。
あなたは猫好き?それとも犬好き?「どちらでもないよ」の答えが返ってくるかもしれません。いきなりですが、中津先生は猫大好きでした。少なくとも最晩年は。猫のためにアパートを別に借りていたと聞いています。また少し飛びますが、当塾のトレーナーSさんは、前身である東京未来塾一期生ただ一人の生き残りですが、猫無くしては一日も過ごせないほどです。でも、本日の題目はこれらお二人とは関係ありません。英語で当塾の訓練目的を端的に表すと、Cross-Cultural Awareness Training。主な頭文字をとって並べるとCATです。
なんだ駄洒落ではないかとおしかりを受けそうですが、これら3文字が私たちの訓練目的の神髄であることも事実です。4月からの新年度初級コース開講を目指し、2月と3月に体験レッスンを一回ずつ行いますが、この時点でCAT各々の観点から何を目指して活動しているか再度確認する、それが今回のブログの主目的です。まずはCross-Culture(異文化)から。
中津先生の著書『英語と運命』347頁に「異文化お互い様リスト」が掲載されています。既にご覧になった方も多いでしょう。地球上の文化パターンをソフト型文化とハード型文化に大分類し、中津先生は日本をソフト型文化に分類しました。例えば自己主張について、日本では「主張よりも妥協が美点」ですが、ハード型文化では「主張は常識」。従って、多くの日本人にとって、国際的な場で臆せず自分の考えを述べるには言葉の問題以上にマインドの壁が大きいのだと、「お互い様」リストを眺めていると気付かされます。
CATの二つ目Awarenessについて。詳しくは2013.3.31付のブログ(*)を見ていただきたいのですが、簡単にいえば前述のマインドの様々な壁に気付き、まずはそれらを既存の事実として受け止めること。その上で壁を乗り越える術を身に着け、対応を試みるということになると思います。只、英語のAwarenessは「気付き」では表せない、注意深さ、更には「抜け目なさ」に通じる意味合いまであることは押さえおく必要があります。(抜け目なさに関しては、やはり猫が犬に勝るものがありそうと思うのはわたくしだけでしょうか。また少し脱線です。)
CATの三つ目Trainingについて、中津先生が常々述べていたことを思い出します。それはTrainingである以上、必ず何らかの成果を伴わなければならないという点です。極端に言えば、やっただけでは意味がない。従って、当塾のルールにもあるように、受講生であるトレーニーと私たちトレーナーが、訓練の中で各々やるべきことを果たして、いわば共同作業で成果を上げることが求められます。そのためには、和やかな雰囲気、リラックスした状態でのレッスンは大切ですが、同時にトレーナー同士、トレーナーとトレーニーの関係も良好な中、決して慣れあいやマンネリに陥らないよう、常に緊張感をもって臨む必要があります。
猫派、犬派にかかわらず、わたくしたちが提供する異文化対応訓練を真に必要とされる方々と今年も活動をともにできるよう願っております。
<ナガちゃん>