担当しているトレーナー達が、訓練や日常の中で気づいたことを綴っていきます。
未来塾初級コースの第3回目は、「音をつなぐ」ことがテーマです。これまで、アルファベット一つ一つの音のつくり方を練習してきましたが、次はそれらをつないでいくことを学びます。レッスンの前半では、アルファベットの5個連結、後半では単語の発音の訓練をしました。
アルファベット5個連結、というのは、音をつないで単語、そして文章へと進む前に、ABCDE(以下、FGHIJ、KLMNO、…と続きます)と機械的につないでいく練習です。音をつないでいく際に大切なことは二つ。スムーズな口形移動と息のコントロールです。
これまでに学んだそれぞれの文字の口形を崩さずに、一つの文字から次の文字へと口形をスムーズに移動していきます。たとえば、まずAは口を縦に開いてから少し閉じて「エイ」と作り、間を置かずに唇を合わせてぎゅっとプレッシャーをかけてBの原音をつくって、それからメガフォン口形で「イー」を言い、そのままの口形でCの原音を出し、「イー」に続け、次に舌を上あごに押し当ててDの原音をつくり、息で「イー」を言い、最後に口形は動かさずにEを息で出します。
このように口形を滞ることなく移動させABCDEとつなげていくわけですが、この時にもう一つ大切なことは、息のコントロールです。(上で便宜上「イー」と書いたのは、日本語の「いー」ではなく、すべて息で出します)そして、どのグループを発音する時も、最初に息の塊を出して、最後の音まで息を保っているようにコントロールします。
「エイ、ビー、シー、ディ-、イー」と日本語で言う分には簡単に思える5文字連結の発音ですが、これまでにやったことがないことを唇や舌や呼吸にさせるので、混乱し、どうしても、肉体はこれまで慣れ親しんだ「カタカナ英語」に逃げようとします。そこを、頑張って、英語の音づくりに踏みとどまって練習をしていくことで、日本語とは違うもう一つの発音習慣を、呼吸を含めた身体に定着させていくのです。
レッスンでは、5個連結の5グループ(最後はUVWXYZと6個連結になります)すべてに取り組みました。
後半では、単語の音づくりを練習しました。全部で108個あるうち、P、B、M,F、V、S、Zを語頭に持つ単語それぞれ4個ずつ、合計28個の単語の音づくりをしました。残り80個については、引き続き第4回、5回目のレッスンで取り組みます。単語については、次回にお伝えしたいと思います。
トレーニーのみなさんには、連休中にこれまでのレッスンの録音の聞き返しと基本運動の継続、音づくりの練習をお願いしました。3週連続したレッスンで新しいことを学ぶのに頭がいっぱいになっていたと思いますが、次回までは、間があきます。その間に、録音を聞き直して、ご自身の音やトレーナーや他のトレーニーの音を客観的に聞いて分析することで、次回以降のレッスンでの成果がぐんと違ってきます。
<イノモン>