初めて取り組む「音声表現」~発表に向けて~

投稿日:2016年5月20日

4月2日に開講した今年度の未来塾初級コースも早いもので、5月14日のレッスンで日程の半分を終了しました。受講生のみなさんは、アルファベット、単語の音作りを経て、音声表現に取り組まれています。

未来塾では、初級・中級を通じて4つの「音声表現」に取り組みます。その最初が今回の「詩」です。これは、予めテキストに用意された16編の詩の中から、受講生が共感できるものを選んで発表するものです。ボブ・ディランの「Blowing in the wind」やカーペンターズの「Sing」など、ほとんどの詩は、多くの方が聞いたことのあるポピュラーソングの歌詞ですが、歌の真似をしたりするのではなく、初回のレッスンからこれまでつくってきた英語の音で、受講生自身が共感するところを、聞き手に伝えるのです。

ただ音をつくるだけでなく、表現するからには「語感」を込める必要があります。happyとsadが同じように聞こえてはいけません。「音声表現」自体がほとんどの日本人にとって、あまり経験がない上に、人前に立って発表することも苦手な人も多くいます。そのような状況では、約1か月半かけてつくってきた英語音も、訓練前の音に戻りがちになります。それでも、一つ一つクリアな音をつくる練習をし、「語感」を込めて聞き手を意識した発表を目指すことを通じて、徐々に精神面や音つくりの面で自分自身をコントロールすることを学んでいきます。

私の経験から言えることですが、1回目の「音声表現」では、それまで訓練でつくってきた音を詩の中でも保持することの大変さや、発表のときの緊張ばかりで表現を楽しむなどという余裕はありませんが、この後、音声表現I (Dictator)、II(I have a dream)、III(自作文)と進むにつれ、よりクリアな音つくりや表現を工夫する中で、音声表現も少しずつ楽しめるようになったりもします。また、トレーナーになって驚くのは、練習時には克服すべき課題が多く、どうなることかと心配している方が発表時には、びっくりするような素晴らしい発表をされることもしばしばあることです。

今回のトレーニー(受講生)のみなさんも、初めての音声表現で発表までいろいろ苦労をされていると思いますが、次回のレッスンでみなさんの努力の成果である発表をお聞きするのを、私たちトレーナーも楽しみにしています。

<イノモン>