Nの絶対否定、粘りが決め手

投稿日:2010年10月28日

N で始まる単語には否定的な意味を持つものが少なくありません。No, Never, Negative, None, Nothing, Nonsense,…。発音上、語感としての否定を出すためのポイントは N の粘りです。N の粘りは、舌の先端が上の前歯の付け根を強く押さえて作ります。そのためには舌の根を鍛えて、押す力をつけていく必要があります。毎日の強化訓練が欠かせません。
 
Nの粘りの強さですが、カタカナの「ヌ」と比較すると、十倍位は強いと言えましょう。未来塾では増幅法といって、意識的に大げさに息と声を出して音作りをしますので、その分カタカナとの違いは際立ちます。舌の先が上の前歯の根元を押す姿をもし横から見たとすると、瞬間的には舌の先は上の前歯の外側に飛び出しているでしょう。その位強く押します。この粘りの点で、N はアルファベット26文字の中で最大です。
 
Nの発音訓練用としてテキストに載っている単語は、nurse, net, nail, noの4つです。nurse と net で口は殆ど開きません。次の nail と no では、口を少し縦に開いて発音します。いずれも冒頭の N は強いプレッシャーを舌先にかけます。nailの場合、語頭の n と語尾の l は、舌先がほぼ同じ位置にきます。
 
相手に“No”のメッセージを伝えたいとき、カタカナの「ノウ」ではNの粘りが殆どないため、拒否の意思表示が弱くならざるを得ません。 N の発音を鍛え、必要に応じてはっきりした意思表示ができると、我が身を助けられます。只その時も、単にぶっきらぼうに“No!”と言うだけでは相手の心証を悪くし、喧嘩になるかもしれません。表情はにこやかに、しかし音声は明快に「拒否」を示せると、逆に貴方の評価はぐっと上がるかもしれません。

<ナガちゃん>