真剣勝負のアルファベット回し

投稿日:2010年4月27日

初級の訓練は全部で12回(各2時間)ですが、最初の3回で、アルファベット26文字全ての作り方を受講生は学びます。早速、講師の先導の下、一人一個ずつ発音するやり方で、Aから Zまでを回してみます。4回目以降全てのレッスンの冒頭で、「身体ほぐし」と私たちが呼んでいるウォ-ミングアップ体操の後、必ず何回かこのアルファベット回しを行います。

 

一見易しそうですが、実はたいへんです。息の出し方、口の形の作り方、唇や舌の使い方、全て新たに塾で指導を受けた方法で行います。カタカナでなく、未来塾独自の「増幅法」に基づく発声が求められます。その上で、自分の順番が来たら遅れずに自分の出すべきアルファベット音を発するのは、簡単ではありません。Rの次にSを飛ばしてTが発せられたり、Uの次がWになったり等、珍しくありません。

 

初級も後半に入ると、最初の頃に比べ、受講生はこのアルファベット回しに慣れてきますが、簡単でないことに変わりありません。英語の本来持つリズムを刻みながら、タイミング良く自分の順番に応じて正しい音を出すこと。作り方が悪く、音のでき具合が悪いと次の人が混乱します。

 

ひたすら耳を澄ませ、自分の3人位前には息を吸い込み、それをお腹でホ-ルドし順番を待ちます。前の人が出したアルファベットを確認次第、全ての息を使って、その息に声を乗せる感じで、必要な口形、舌・唇の動きを作り、該当のアルファベットを鋭く出します。その鋭さは、まるで鋭利な刃物のようでもあります。参加者が、お互い真剣を使って切り込みの練習を行う、そんな感じです。

 

いかなる単語もそれを構成する最小単位はアルファベットです。単語が組み合わさって文ができます。したがって、一つの単語でも、どんなに長い文でも、明快な発音をするには、それを構成する個々のアルファベットを明快に発音できることが不可欠となります。「たかがアルファベット回し、されどアルファベット回し」と言えるでしょう。

<ナガちゃん>