音声表現-Iの発表 & Yes/No Game

投稿日:2019年6月15日

未来塾初級コース第7回目では、最初に音声表現-Iの発表に向けてリハーサルを行い、そのあと、トレーニーの皆さんに発表をしていただきました。訓練中は、トレーナーがさまざまなコメントをだしてきましたので、多少混乱しながらも、いざ本番となると度胸が据わって練習の時よりも堂々と発表される方もおられますし、逆にいろいろなことを気にしながら緊張してしまい、本来の良さを出すことができない場合もあります。それでも、みなさん、精一杯取り組んできてくださったので、トレーナーとしてもわくわくどきどきしながら、発表をお聞きしました。

誰でも人前で発表となれば緊張するものですが、ともに練習を重ねてきた仲間の前ですから、緊張と言ってもそれほど深刻ではないかもしれません。けれども、お仕事などで同様の状況になれば、さらに緊張も高まります。そのような時にも、十分に相手に届くクリアな英語の音を出せるように、訓練では増幅法で音づくりをしているわけです。

発表の後は、ほっと息をつく間もなく、英語の発想法を学ぶ第1回目として、Yes/No Gameを行いました。

Yes/No Gameというのは、出題者に対してトレーニーが順番にYesまたはNoで答えられる質問をし、出題者が頭の中に想定している「具体的なものや人」を当てる、というものです。ルールは、間を置かずに質問していくこと、同じ質問はしないことです。

このレッスンの目的は、日本人の英語習得において障壁となり得る、コミュニケーション上の問題点に気づく、というものです。たわいもないゲームのように思えますが、実際にやってみると、普段日本語のコミュニケーションでは気づかない自分たちの特徴に気づくことができます。すなわち、質問をするのに時間がかかる。そもそも質問するということ自体が苦手な場合が多く、適切な質問をすることも得意ではありません。質問を考えることに精一杯で、ほかの人の質問をよく聞いていないので、同じ質問をしてしまう。前に出た質問を生かすことができず、答えを詰めるための有効な質問ができない、など。

これらの点は、ひっくり返すと、すべて英語のコミュニケーションで必要なスキルになります。つまり、英語を話す人たちとコミュニケーションする際に、適切な質問ができて、会話をスムーズに発展させていくことは、自分をアピールすることにつながり、相手によい印象を与えて、良好な人間関係の構築を図ることができます。

また、Yes/No Gameでは、常に「必要な目的に至るには、何がわかっていないのか」ということを念頭に置いて質問する必要があるため、情報の有効な整理法の修得にもつながります。レッスンでは1度しか体験ができませんが、レッスン外でもグループで遊びながらやってみることで、効果的な質問づくりのヒントが得られるかもしれません。

<イノモン>

音声で表現する

投稿日:2019年6月2日

未来塾初級第6回のレッスンでは、音声表現-Iに取り組みます。前回、文章における音のつなぎ方を学びました。それを元に、今回は表現という要素も加える取り組みに入ります。

題材は16編の詩から、トレーニーが選んだ1編です。選択のポイントは、内容に共感できるもの、そして、自分の不得意な音をあまり含まないもの。

テキストに掲載された16編の詩は、Blowing in the Wind やSingなど、どれも歌として聞いたことがあるかもしれないものばかりです。けれども、レッスンで取り組むのは、もちろん歌としてではなく、これまで未来塾でつくり方を学んできた音で発音していきます。

今回のトレーニーのみなさんも、それぞれご自身が共感できる内容の詩を選んで、「音声表現」に取り組んでくださいました。

新しいことを学ぶときに、全体をより小さな部分に分けて、それぞれの部分を順次習得し、最後にそれらの部分を統合する、という手法が取られることはよくあります。そして、この統合というステップは、思っている以上に困難を伴い、それまでに習得したと思ったことさえも、元に戻ってしまうことがよくあります。未来塾の発音訓練でも、文章の音づくりに入ると、この統合という段階になるわけですが、やはり、英語を文章として発音しようとすると、これまでつくってきた音が崩れてしまい、入塾前の慣れ親しんだ“英語もどき”の音で発音してしまいがちになります。中津燎子は、この症状を「先祖返り」と呼んでいました。トレーニーのみなさんにも、ところどころで「先祖返り」の症状がでていました。

大切なのは、音をきちんとつくりながらも、単語転がしにならないよう、文章として何が主語で述語部分は何なのかが、聞き手にわかるように発音することです。

音づくりだけでも、これほどの困難を伴いますので、課題の「表現」にまで意識を向けることはなかなか大変です。それでも、音声で表現する、ということに、まずは挑戦し、それを楽しんでほしいな、と思っています。

たとえば、happyという単語を発音するときには、その音を聞いた人にその「幸せな」語感が伝わるように工夫するのですが、そもそも音がきちんと届かなければ、内容も届きません。表現の基本も地道な音づくりにあります。

音声表現の取り組みは、この後、スピーチの訓練をとおしてレベルアップしながら続いていきます。

<イノモン>

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注)1 単語転がし:未来塾用語。文章内の単語を意味の塊として音声でつなげるのではなく、丁寧ではあるが、単語一つ一つを等間隔で機械的に、ごろごろとつないでいく発音の仕方。

<参考ブログ>

「音声表現」って何?    http://nakatsu-miraijuku.com/diary/84

表現する爽快感をあじわう  http://nakatsu-miraijuku.com/diary/1133

 

音をつなぐー3

投稿日:2019年5月19日

単語の音のつなぎ方に続いて、初級コース第5回目のレッスンでは、文章の音のつなぎ方に取り組みます。けれども、その前に、アルファベットが全て終わった後、次のステップ−単語−に移る前にアルファベット5個連結を練習したように、単語でも、次のステップ−文章−に移る前に単語4個連結、というカリキュラムがあります。

例えば、前回、構成している各音のつなぎ方の説明をしたparkという単語を含む、pで始まる単語4個park, pen, pig, potを各単語の間をあけずにつなげていくのです。ポイントは1個の単語の音をつくるときと同じで、スムーズな口形移動と息のコントロールです。注意しなければならないのは、最初のpにアタック[1]をつけ、最後のtに向かって音を下げていくことです。そして、各単語の語尾の音をきちんとつくって次の単語の語頭の音につなげ、parkpenpigpotとあたかも一つの単語のように、一気につくっていきます。

4月から始めて、このくらいの時期になると、子音に息を入れて出すことはずいぶんできてきますが、母音になると、つい日本語音で発音してしまうことがあります。そうすると、とたんに英語としてのリズムが壊れてしまいます。上の例でいえば、pやその他の子音を息をしっかり使って出すと同時に、arやe, i, oの短母音[2]も息を使ってつくります。

単語4個連結の練習が終わると、いよいよ「短文」に取り組みます。このカリキュラムで使用しているのは、”Solomon Grundy”というMother Goose の中のNursery Rhymeです。本来は「わらべ歌」ですが、訓練では、英語の文章のリズムを作る練習に使っています。複数の単語をつないでいくわけですが、単語4個連結のときの機械的な音のつなぎ方と少し違って、語と語の間を畳み込むようにつないでいきます。だからと言って、各音を消してしまうわけではないのです。これは、実際に訓練をしないと、文章でお伝えするのは難しいですね。”Solomon Grundy”の1文、1文は短いですから、一つの息でつなげます。最初の子音にアタックを入れること、また、短母音を決して日本語の母音「ア、イ、ウ、エ、オ」で発音しないことも大切です。

 

<イノモン>

[1] アタック   http://nakatsu-miraijuku.com/diary/32

[2] 短母音は息でつくる  http://nakatsu-miraijuku.com/diary/63

音をつなぐ-2

投稿日:2019年5月15日

さて、今回は単語の音のつなぎ方です。基本的には前回お伝えしたアルファベット5個連結と同じ要領で各音をつないでいきます。

例えば、parkであれば、上下の唇をしっかり閉じてプレッシャーをかけ、十分に吸った息で破裂させてしっかりpの原音をつくり、間髪入れずに唇を開き口を縦に開けて「ア」を発声します。続いてすぐにメガフォン口形にして舌を口の奥のほうに丸めてrの原音をつくりしっかり出した後、口形はそのままで舌を下顎におさめてkの原音をつくります。parkは一音節の単語ですから、pから最後のkまでのこの口形の移動を一拍でおさまるようにスムーズに行っていきます。

そして、前回アルファベット5個連結の時にお話ししたように、もう一つ大切なのが息のコントロールです。はじめに十分に吸った息を最初の子音で勢いよく出し、残りの息を使って最後のkまできちんと息で出せるように配分していきます。胸の上のほうだけを使っていてはうまくいきません。横隔膜を下げて、イメージとしては息をおなかのほうまで入れて、腹筋を使ってコントロールしていきます。

初級コース第4回目のレッスンでは、前半でまず前回導入した単語28個の復習をしてから、新たにT、D、N、L、Rで始まる単語各4個、合計20個の導入をしました。そして後半では、さらにK、C、G、H、W、WH、QUで始まる単語各4個とNG、Xが語尾に来る単語各4個の合計36個の単語に取り組みました。

どの単語も、アルファベットの音づくりで練習した方法で一つ一つの音を丁寧につくりつつ、滑らかにつないでいきます。これは、言うはやすしで、実際にやってみると、呼吸を含めて自分の肉体をコントロールすることは、最初はとても難しいものです。うまくいかないと、私たちはつい、慣れ親しんだ発音、すなわち「日本語」の発音で英語の単語を言ってしまいます。parkではなく「パーク」になってしまうのです。

取り組む単語は全部で108個です。今回までに84個終えましたので、残り24個に次回取り組みます。これら108の単語は、どれも日本語のカタカナでよく使われているものばかりです。日本語に慣れ親しんだ私たちが、「カタカナ英語」から英語として通じる音へと移行していく覚悟を決めるのに最適な単語が選択されています。

呼吸にしても口形にしても、ともかくやってみることが大切ですが、ただやみくもにやっていてもダメで、自分が今どのような口形をつくってどのように息を使って、結果としてどんな音がつくられたのかを、分析しながら英語として通じる音をつくっていくのです。この分析作業が、英語文化のものの考え方にも通じていきます。未来塾の訓練の正式名称を「異文化対応のための発音訓練」と呼ぶ所以です。

<イノモン>

音をつなぐ

投稿日:2019年4月30日

未来塾初級コースの第3回目は、「音をつなぐ」ことがテーマです。これまで、アルファベット一つ一つの音のつくり方を練習してきましたが、次はそれらをつないでいくことを学びます。レッスンの前半では、アルファベットの5個連結、後半では単語の発音の訓練をしました。

アルファベット5個連結、というのは、音をつないで単語、そして文章へと進む前に、ABCDE(以下、FGHIJ、KLMNO、…と続きます)と機械的につないでいく練習です。音をつないでいく際に大切なことは二つ。スムーズな口形移動と息のコントロールです。

これまでに学んだそれぞれの文字の口形を崩さずに、一つの文字から次の文字へと口形をスムーズに移動していきます。たとえば、まずAは口を縦に開いてから少し閉じて「エイ」と作り、間を置かずに唇を合わせてぎゅっとプレッシャーをかけてBの原音をつくって、それからメガフォン口形で「イー」を言い、そのままの口形でCの原音を出し、「イー」に続け、次に舌を上あごに押し当ててDの原音をつくり、息で「イー」を言い、最後に口形は動かさずにEを息で出します。

このように口形を滞ることなく移動させABCDEとつなげていくわけですが、この時にもう一つ大切なことは、息のコントロールです。(上で便宜上「イー」と書いたのは、日本語の「いー」ではなく、すべて息で出します)そして、どのグループを発音する時も、最初に息の塊を出して、最後の音まで息を保っているようにコントロールします。

「エイ、ビー、シー、ディ-、イー」と日本語で言う分には簡単に思える5文字連結の発音ですが、これまでにやったことがないことを唇や舌や呼吸にさせるので、混乱し、どうしても、肉体はこれまで慣れ親しんだ「カタカナ英語」に逃げようとします。そこを、頑張って、英語の音づくりに踏みとどまって練習をしていくことで、日本語とは違うもう一つの発音習慣を、呼吸を含めた身体に定着させていくのです。

レッスンでは、5個連結の5グループ(最後はUVWXYZと6個連結になります)すべてに取り組みました。

後半では、単語の音づくりを練習しました。全部で108個あるうち、P、B、M,F、V、S、Zを語頭に持つ単語それぞれ4個ずつ、合計28個の単語の音づくりをしました。残り80個については、引き続き第4回、5回目のレッスンで取り組みます。単語については、次回にお伝えしたいと思います。

トレーニーのみなさんには、連休中にこれまでのレッスンの録音の聞き返しと基本運動の継続、音づくりの練習をお願いしました。3週連続したレッスンで新しいことを学ぶのに頭がいっぱいになっていたと思いますが、次回までは、間があきます。その間に、録音を聞き直して、ご自身の音やトレーナーや他のトレーニーの音を客観的に聞いて分析することで、次回以降のレッスンでの成果がぐんと違ってきます。

<イノモン>